北京烤鴨王

2012.06.30

世界三大料理の中に堂々と君臨する中国料理。その代表的な料理の中でも欠かせないもののひとつに北京ダックがあります。皆さんよくご存知の、パリパリに焼いたアヒルの皮を削ぎ、小麦粉の皮に包んで食べる料理です。こんがり飴色に焼かれたアヒルは脂っこいけど飽きない美味しさで、「天下美味」と称されています。

食の安全性を強く問われている昨今ですが、廣記商行は、安心・安全で美味しい物をご提案するべく、新しい北京ダック“北京烤鴨王”を開発いたしました。

 今回は北京ダックの歴史や、北京烤鴨王の製造工程、特徴などについてレポートいたします。

 

歴  史

 中国ではアヒルの飼育の歴史は世界でも最も古く、少なくとも2,300年以上前にも遡るといわれています。古代から様々な形で宮廷料理に登場した中で、現在の北京ダックの原型が中国の古文書に現れたのは明の時代の頃のこと。それまでの飼育の目的は、アヒルの糞を農業用の肥料にすることで、食用は二の次でした。

 起源については、面白い逸話があります。昔々、北京郊外の運河には、中国全土からは膨大な量の皇帝への献上米が毎日集まりました。来る日も来る日も行われる荷揚げ作業、運河には米びつから零れ落ちる米粒でいっぱいになりました。喜んだのはここに住むアヒル達。毎日米粒をおなかいっぱい詰め込んでまるまると太っていくアヒル。これを食いしん坊の中国人は見逃すわけはありません。早速捕まえて焼いて食べてみると、パンパンに張ったアヒルの皮の美味しさにうなりをあげたとか。

 

アヒルの種類

 北京ダックはただのアヒルではありません。食材用に育てられる北京ダックは、人工的に太らせたアヒルであり、普通のアヒルとは区別して考えられています。一般に北京ダックに使用されるアヒルは、次の2種類です。

北京種
皮に弾力があるため、填鴨することにより皮に張りと厚みができ、皮と身の間にたっぷりの脂肪がある。形も丸みがあって、良く太っている。

チェリバレー種
北京種に比べると小ぶりで痩せており、皮と身の間に脂肪が少ない。また皮が薄く弾力性に乏しいので、破れやすくなるという理由で填鴨には不向き。

  ※填鴨(てんや)とはアヒルに強制的に餌を与えて太らせることです。
   これは伝統的な手法であり、太らせることによって脂の乗りが良くなるためです。

 

それでは、北京烤鴨王に加工されるアヒルの飼育と加工の工程を追ってみましょう。

飼育工程

1, 北京種の雛を北京から仕入れ、同じ敷地内で親鳥となるまで飼育する。

2, 産卵したら、卵を孵化室で1ヶ月かけて孵化させる。

3, 孵化した雛は15日間暖かい部屋で育てる。

4, 外に出して30日間放し飼いで育てる。

5, 約20日間にわたって、6時間おきに昼夜を問わず填鴨を行う。

 

こうして孵化から65日経過し丸々と太ったアヒルは、北京ダックへの加工に移されます。

 

生産工程

1, 吊るされたアヒルは舌を切って殺す。

(舌を切るのはアヒルの体に傷を付けないのと、血抜きを良くするため)

2, ボイラーに入れて、毛を抜きやすくする。

3, 手作業で毛抜きを行う。

4, ワックスによる毛抜きを3回繰り返す。

5, 手作業で再度細かく毛抜きを行う。

6, 部位に分けて内臓を取り出す。

7, 計量してサイズ分けを行う。

8, 1週間ほど冷凍保存する。(殺して間もないと繊維質が硬いので寝かせる為)

9, 解凍してアヒルの首の部分に針を刺し、皮と身の間に空気を入れる。

10, 1時間ほどかけて焼き上げる。

11, 3時間半ほど冷蔵庫で冷ます。

12, 梱包して冷凍する。

 

北京烤鴨王のこだわり

●一貫生産のこだわり●
親鳥からの卵、孵化、飼育、填鴨、焼き上げの生産工程まで全て同じ敷地内で一貫生産されています。
飼育についても、国家CIQで登録された孵化場にてアヒルの雛を孵化させ、同機関で登録された飼育所にて特殊飼育を行っています。雛の孵化から屠殺までの全工程で衛生管理機関による監督のもとで機関ごとに検査を行います。添加剤と抗生物質使用の有無に検査の重点をおかれています。また、親鳥の仕入れは北京の専門会社から行いますが、ここは飼育経験30年以上の実績を誇る会社です。
 

●餌のこだわり●
主原料(60%以上)はトウモロコシで、蛋白を高めるために大豆粕と魚粉などを加えています。もちろん添加剤や抗生物質等は一切使用しておりません。安心、安全な商品をご提案するためのこだわりです。
 

●加工のこだわり●
加工時(ロースト加工)も色粉を使用せずに、無添加のこだわりで水あめだけで焼き上げています。
 

●アヒルのこだわり●
前記の通り100%北京種の使用にこだわっています。飼育日数も標準は55日ですが、北京烤鴨王は65日かけており、さらにその内20日も填鴨を行っています。そのため皮がパンパンに張っており、最高の食感が実現いたしました。

 

最後にちょっとした豆知識をご紹介いたします。

●良いアヒルの見極め方●

 アヒルの品定めは、やはり脂がしっかり乗っていて、手で触れた時にもちもちとしているのが理想です。そしてポイントは皮全体に傷や内出血がなく綺麗なものです。焼きムラが出るのはこのような傷や内出血が原因であるケースが多いのです。

●焼色をしっかりつけるコツ●

 油で揚げる場合は、新しいものよりもむしろ多少使い込んだ油の方が良いです。これによって仕上がりの焼色がしっかりとつくのです。

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